ロードマップを一つずつ。ser.
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[新章] ロードマップ②-①
「食品の保存技術の確立」
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今回からは、第二章を進めていきたいと思います。
テーマとしては、
「ロードマップ②:食品の保存技術の確立」
これは、今までも/現在でも/この先でもそうだが
「長期保存可能で軽量・コンパクトな食品の開発や、
保存技術の研究を行う。」です。
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では、本題
以下に、「②-① 機能要件およびミッション要件の定義」について、全体的な概要を示します。
過去の内容と重複する部分は「既出考察済み」と
明記し、新章として細かいポイントを深掘りします。
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②-① 機能要件およびミッション要件の定義 ー 概要
月面や宇宙空間で長期保存食品を運用するために、以下5つのカテゴリで要件を体系化します。
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1:ミッション期間・消費量
・ミッション期間:短期(1〜3か月)、中期(6か月)、長期(1年以上)のフェーズ別に分類。
・食料消費量:1名あたり1日あたりのカロリー(約2,500 kcal)、水分量(2.5 L)をベースに、総量を算出。
既出考察済み:1日あたりの栄養素比やボーナス食頻度については①-⑥で検討済。
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2. 重量・体積制限
・重量制限:宇宙船・月着陸モジュールの
最大貨物質量(例:Orionで約2 t)。
これを食料搭載率(全搭載物資の20%程度)で逆算。
・体積制限:モジュール内保管庫寸法に合わせ、
1人当たり月面では0.2 m³/月、ISSでは0.15 m³/月程度が上限。
・新規焦点:パッケージの「セルフスタッキング設計」(凸凹が噛み合い隙間を減らす形状)の導入。
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3栄養要件
・マクロ栄養素:カロリー、たんぱく質(体重1 kgあたり1.2 g)、脂質(25~35 %kcal)、炭水化物(45~65 %kcal)。
・微量栄養素:ビタミンD(800 IU)、カルシウム(1,000 mg)、亜鉛(11 mg)、鉄(8 mg)など。
・新規焦点:「メチレーション・サポート栄養素」(B群、葉酸、ベタイン)の追加検討:骨・免疫低下対策。
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4. 環境条件
・温度:保管庫内は0 ℃~25 ℃で調整(既出考察済み)、輸送および緊急停電時は−20 ℃~50 ℃まで耐性。
・放射線:保存食品パッケージは最低5 Gyの累積放射線を遮蔽可能な設計。
・新規焦点:「放射線チェッカーチップ内蔵パッケージ」によるリアルタイム照射量モニタリングの義務化。
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5. 安全・規格対応
・微生物安全:HACCPベースの製造管理、最終製品は残存菌数10³ CFU/g以下。
・アレルゲン表記:国際レベルで統一したフォーマット(例:ISO 22000のアレルギー表示規定に準拠)。
既出考察済み:ISO規格設定については①-⑤で言及済み。
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まとめ
「②-①」では、
ミッション期間・消費量/重量・体積/
栄養要件/温度・放射線環境/安全規格の
5カテゴリの観点で整理しました。
次ステップでは、この要件に基づき
②-② 「既存保存技術の網羅的レビュー 」に進み、
各技術がこれらの要件をどの程度満たすかを
可視化・比較評価していきます。
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以上を踏まえ、次のフェーズ設計へ移ります。
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ということ事で今回はここまで。
次回からは、本格的に第二章を進めて行きたいと思います。
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