N°72. [伊藤のヨタばなし] 宇宙調理に関して:宇宙調理理論  ロードマップ②-②-N°01ついて。

伊藤のヨタばなし

ロードマップを一つずつ。ser.
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[新章] ②-②「既存保存技術の網羅的レビュー」
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ロードマップ②-②
「既存保存技術の網羅的レビュー」の全体的な概要を示します。
過去①-章で触れた共通項目は
「既出考察済み」としつつ、
今回は以下4技術を、
①長期保存性 ②重量・体積効率
③栄養保持 ④官能品質の観点 で
比較評価する枠組みを構築します。


ロードマップ②-②:既存保存技術の網羅的レビュー ー 概要
⑴保存技術/⑵長期保存性/⑶重量・体積効率
⑷栄養保持/⑸官能品質/⑹主な用途例

⑴凍結乾燥 ⑵非常に高い(5年以上)
⑶体積:食材比4〜6倍に膨張
⑷ほぼ維持(ビタミンCは減少)
⑸食感・色彩良好
⑹宇宙食・アウトドアフード

⑴スプレードライ
⑵中程度(1〜3年)
⑶体積:食材比2〜3倍
⑷タンパク質変性ありうる
⑸粉末状・再水和で質低下
⑹乳製品粉末、コーヒー粉末

⑴真空凍結
⑵高い(3〜5年)
⑶体積:食材比3〜5倍
⑷栄養・風味ほぼ維持
⑸質感はやや硬化しやすい
⑹生鮮果実、シーフード

⑴高圧殺菌(HPP)
⑵中〜高(1〜2年)
⑶体積:食材比1倍(ほぼ変わらず)
⑷栄養素ほぼ維持(熱劣化なし)
⑸生食に近い食感・色素保持
⑹加工肉、フレッシュジュース


各評価ポイントの解説
1.長期保存性
凍結乾燥
:低残留水分(<2%)により、化学反応・微生物劣化を抑制。 スプレードライ :残留水分3〜5%で比較的安定も、ビタミン等の劣化が早め。 真空凍結 :-40℃以下で急速凍結後真空状態保管、  凍結災害リスクあり。 HPP :菌は死滅も、酵素反応による劣化は続く。 --- 2. 重量・体積効率 フリーズドライ :多孔質構造により、空気を多く含むため嵩張るが軽い。 スプレードライ/真空凍結 :いずれもフリーズドライより嵩少なめ。 HPP :液状に近いため体積変化なし。 ---- 3. 栄養保持 :熱を使わず低温処理の技術ほど栄養保持良好。 :凍結乾燥・HPPは熱劣化なく、  ビタミン・ポリフェノール類の保持に優れる。 ---- 4. 官能品質 凍結乾燥 :再水和で食感・色合いが地上に近い。 HPP :食感の変化最小。 スプレードライ :再水和後の口当たりは劣る。 真空凍結 :表面の氷結晶ダメージで硬化傾向。 ⸻ 最新技術トレンド :真空凍結+ナノコーティング(既出考察済み応用) :マイクロ波アシスト乾燥:乾燥時間短縮、風味保持。 複合プロセス :HPP→凍結乾燥の二段階で長期保存&高品質両立。 バリアパッケージング :高機能フィルムでより小型化。 ⸻ この比較評価を踏まえ、 次は ②-③ パッケージングおよびバリア技術の検討 に進み、 特に重量・体積と保存性を最適化する組み合わせ設計を行ってまいります。 ------------ ------------ ということ事で今回はここまで。 次回からも引き続き進めていきます。 ------------ #公邸料理人 #伊藤のヨタばなし #宇宙調理 #宇宙食 #universe #JAXA #NASA #航空宇宙学会  #テクノロジー #technology #料理 #食思弁進化 #aRim #アリム #調理理論 #cuisine #JSASS

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