N°41 宇宙調理に関して:宇宙調理理論 ロードマップ①-②-2Ⅱについて。

伊藤のヨタばなし

ロードマップを一つずつ。ser.
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それでは、前回の続きです。
徐々にポイントが多くなり
複雑になってきますが
宜しくお願い致します。
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①-②-2: 月面の環境に対応した基地設計

①-②-2-[A]Ⅱ:に関して

液体制御 について⑵:
 液体を制御するための特殊な容器や、
 液体が内部に留まる構造を持った
 加熱調理器具、液体が飛散しないような
 密閉式の加熱装置は、
 もう少し具体的にどのような仕様と機能が考えらるか?

加熱方式 について⑵:だとすれば、
 ①宇宙食ではなく
  食材(培養牛肉、培養魚肉、野菜、生地など)に
  火を入れる際に可能な加熱方法は
  どの様な方法が考えられるのか?

②また、低重力下の熱の対流は、地球上とどう違うのか?

調理器具の固定について:
  これに関しては、今もISSで
  使用されているので問題ないですね!
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①-②-2-[B]Ⅱ: 放射線防護 に関して:

シールド材料について⑵:
 実際にレゴリスは、実用可能かどうか?
 整形するには、バインダー、硫黄、水氷、
 高熱に晒すなど、方法はいくつかあると思うが
 実用的で可能性が一番高いのはどの手法か?

基地の埋設 について⑵:→
 その場合、レゴリスに蓄積されている
 放射性物質は、建物の中の人間に
 どの程度の影響が予想され、
 その対策案としてどの様な事が予想されるか?
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①-②-2-[C]Ⅱ: 温度管理 について

① 断熱材、温度制御システム、エネルギー効率
 これらの案は、その通りまだと思う。
 だが、実際にこれらのアイテムは、
 現状の技術や地球上の素材で生産可能か?

②加えて、月面は、昼夜の温度差が
 非常に大きく、
 日中は約127°C、夜間は約-173°Cにも
 達するとあるが、そもそも月は、
 1日何時間周期であり、
 月面上での活動可能時間は何時時間なのか?

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さて、それぞれに解を出していくよ!
多岐にわたる内容だが、
頑張ってついてきてください!
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①-②-2-[A]Ⅱ:低重力対応

1. 液体制御⑵ について:

[α]仕様と機能について:
 月面の低重力環境では、
 液体が地球のように容器の底に
 自然に留まることがありません。したがって、
 液体を制御するために次のような仕様と機能が必要。:

[α]-⑴ 密閉式調理器具:
 低重力下で液体が飛び散るのを防ぐため、
 調理器具全体を完全に密閉する必要がある。
 たとえば、スープを調理する場合、
 液体は球状になって飛び散る可能性があるため、
 圧力鍋や専用の密閉式クックポットが必要になる。
 これには空気抜き用のバルブが備えられ、
 圧力や蒸気の逃げ場が確保された構造を持たせる必要があります。

[α]-⑵内蔵ポンプやバキューム機構:
 液体を循環させるために、
 ポンプ機構やバキューム機構を搭載した容器が必要です。
 これにより、重力が不足しても、
 液体を自動的に回転させたり、
 循環させることが可能となる。

[α]-⑶表面張力を利用した設計:
 表面張力を利用して液体が容器の内部に
 留まるような特殊な素材や構造が必要。
 例えば、ナノテクノロジーを利用して、
 表面が親水性の素材でコーティングされた容器や、
 特殊な網状の仕切りを使うことで、
 液体が飛散しないような制御ができる。
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2. 加熱方式⑵ について:
[β] 培養食材への加熱方法:

[β]-⑴誘導加熱(IH):
 現在、ISSなどでも使用されている誘導加熱は、
 低重力環境でも有効な加熱方法です。
 誘導加熱は、調理器具そのものが加熱されるため、
 食材に直接熱が伝わります。
 この技術は、安全性が高く、密閉容器の中で
 食材を加熱できるため、低重力環境でも
 効率的に火を通せます。

[β]-⑵赤外線加熱:
赤外線を利用した
  加熱技術も低重力環境で考えられます。
  赤外線は食材の表面を直接温めるため、
  液体飛散の問題を避けられます。 
  これにより、パン生地や肉、野菜などの
  調理に向いていると言えます。

[β]-⑶マイクロ波加熱:
 マイクロ波も適応可能な技術です。
 ISSなどではすでに使用されていますが、
 密閉された調理空間内であれば、
 加熱時の液体飛散などの問題も抑えられると考えられる。

[β ②]-⑴低重力下の対流の違い:
地球上では、加熱による温度差によって
 自然に対流が発生し、熱が効率的に食材に伝わります。
 しかし、月面の低重力ではこの自然対流が
 起こりにくくなる。
 これにより、食材全体に均等に火が通らず、
 ムラができやすくなるため、
 対流を強制的に作り出すファンやポンプを使った
 強制対流システムが必要。


①-②-2-[B]Ⅱ:放射線防護

1. シールド材料⑵について:

[α]-⑴レゴリスの実用性:
レゴリス(月の土壌)は、
 放射線防護において実用可能と考えられています。
 月面のレゴリスは、天然のシールドとして
 宇宙放射線を”ある程度”吸収できます。
 現在、NASAやESAが研究を進めている方法の一つとして
 レゴリスを使った「3Dプリント技術」がある。
 月面での資源を活用して建築するため、
 輸送コストを大幅に削減できる。

[β]整形方法の候補:

[β]-candidate ⑴バインダー技術:
 レゴリスを利用して固体を形成するための
 バインダー技術が考えられる。
 バインダーには月の環境に耐えられる高分子や
 ナノ素材が適用される可能性がある。

[β]-candidate ⑵硫黄を利用する技術:
 硫黄を使ってレゴリスを固化する技術は、
 低温でも形成可能で、実用性が高いとされている。

[β]-candidate ⑶水氷の利用:
 月面に存在する氷を利用して
 レゴリスと混ぜて固形化することも考えられている。
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2. 基地の埋設⑵について:

レゴリスには、宇宙放射線が含まれており、
 その放射性物質が基地内部に影響を与える可能性があります。
 しかし、レゴリス自体が高い放射性を持つわけではないため、
 厚さを十分に確保すれば防護シールドとして機能する。
 最も懸念されるのは、レゴリス内の
 「セカンダリー放射線」(二次放射線)です。
 これを防ぐためには、
 レゴリス層の厚みを1〜2メートル以上にすることや、
 レゴリスと併用して、
 アルミニウムやポリエチレンの層を
 追加することで、さらなる放射線遮断が可能。

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①-②-2-[C]Ⅱ:温度管理

1. 断熱材、温度制御システム、エネルギー効率について:

[α] 現状技術での対応可能性:
現在の技術でも、断熱材や温度制御システムは   
 地球での使用を前提にしていますが、
 月面の過酷な環境にも応用可能です。
 たとえば、超低温耐性を持つ
 「エアロゲル」や、「フェーズチェンジマテリアル(PCM)」などの
 新素材が、温度管理や断熱に有効。
 これらは、軽量で耐久性が高く、
 月面基地の外壁やモジュールに使用することで、
 エネルギー効率も高まります。
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2. 月面の昼夜の周期と活動時間について:

月は自転周期が地球と同期しているため、
 1日(昼夜のサイクル)は約29.5地球日(約708時間)に相当します。
 したがって、
 日中の期間は約14地球日、
 夜間の期間も同じく約14地球日となる。
 このため、昼間の高温状態(127°C)や、
 夜間の極低温状態(-173°C)に合わせて、
 長期間にわたって温度管理を行う必要がある。
 活動可能な時間は、
 夜間よりも昼間の方が長く取られる可能性があるが、
温度制御が十分であれば夜間も活動可能。

このように、月面基地における
調理や生活環境の設計においては、
液体の制御から放射線防護、温度管理まで
多くの技術的課題がありますが、
現状の技術や近未来の技術で
十分に対応できる可能性があります。

次回も引き続き
今回の”解”に対して必要な部分は
さらに疑問を投げつけ、解を出し深ぼっていきたいと思います。

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