N°50 宇宙調理に関して:宇宙調理理論 ロードマップ①-②-3-Ⅲ<後編-A>について。

伊藤のヨタばなし

ロードマップを一つずつ。ser.
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前回からの続き。
第三部 ①-②-3-Ⅲ<後編>A

以下に質問内容にお答えしていきます。

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①-②-3-⑵-α 閉鎖環境における微生物管理の課題と対策Ⅲ

⑴空気の循環管理と⑵消毒の補完対策
⑴や⑵に欠陥が生じる可能性を想定し、
以下の補完策を提案します:

1. HEPAフィルターの導入:
微粒子や細菌・ウイルスレベルの粒子を効率的に捕集する
 高性能フィルターを空調システムに組み込む。

2. UV-Cライトの併用:
循環空気が通過するダクト内にUV-Cライトを設置し、
 空気中の微生物を不活性化させる。

3.バイオモニタリングシステム:
空気中の微生物濃度をリアルタイムで監視するセンサーを導入。
 異常が検出された場合にアラートを発し、
 追加消毒を実施。

4. オゾン発生装置の一時使用:
人がいない時間帯にオゾン発生装置を稼働し、
 広範囲にわたる微生物の殺菌を行う。
 ただし、オゾン濃度が人体に無害なレベルに戻るよう換気も併用。

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①-②-3-⑵-α-C. 自動清掃・検査技術Ⅲ

①-②-3-⑵-α-C-A. 自動清掃ロボットの導入

⑴自動清掃ロボットの種類

1. 床面清掃ロボット
α:磁石や電磁気の利用
低重力環境ではロボットの床への密着が課題となるため、
 磁性素材を床やロボット本体に使用し、
 微弱な磁力で安定性を確保する方法が考えられる。
 ただし、金属床は導電性や重量の増加などの問題を伴うため、
 非接触で床面をスキャンするセンサー制御も併用可能です。

2. 壁面や天井清掃ロボット
α:吸着技術の実現性
吸着式のロボット技術(例:真空吸着、粘着パッド)は既存技術の応用で可能です。
 特に月面基地では、電力供給やメンテナンス頻度を考慮した持続可能な設計が必要。
 実現可能性は非常に高いと考えられます。

3. 調理器具・調理台専用清掃ロボット
α:故障防止対策
油分や水分、固形物が混在するゴミは
 確かに機械の故障原因となり得ます。
以下の機能が必要です:

①三層フィルタリング機構:
吸引口に油分キャッチフィルター、
  固形物分離フィルター、
  細菌や微粒子用フィルターを設置。

②撥水撥油コーティング:
機械内部に汚れが付着しにくい加工を施す。

③可動部の自己洗浄機能:
吸引後の清掃ロボットが自身の吸引口や
  フィルターを自動洗浄できる設計。
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⑵清掃技術の工夫

1. 静電除去
:微重力環境では静電気が地球環境よりも発生しやすい可能性があります。
 理由は、微重力下では物質が浮遊しやすく、
 粒子間で摩擦が発生するからです。
 また、静電気除去技術(導電性素材、静電気拡散装置)は特に重要です。

2. 抗菌コーティング
:清掃後に微生物の付着を防ぐための
  抗菌性ポリマーコーティングを施設内部に施すことが有効。

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⑶低重力下での安定性確保
低重力環境では、重量が地球の1/6になるため、以下が重要:

1. 重心を低く設計:
ロボット全体の高さを低くし、転倒リスクを軽減。

2. 安定性センサー:
傾斜や揺れを感知し、自動で重心を補正するシステムを搭載。

3. 特殊タイヤ:
微重力環境でも十分な摩擦を確保できるゴム素材やクローラーを使用。

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①-②-3-⑵-α-C-B. 衛生検査の自動化システム

⑴微生物レベルの検査システム

1. オンボード・リアルタイムバイオモニタリング
:NASAが研究している技術で、蛍光標識を使用した微生物の迅速検出や
 DNA/RNA解析チップを基盤としたポータブルなリアルタイムモニタリングシステムが含まれる。
 微生物濃度を即座に分析可能。

2. 自動サンプリング
:ロボットアームによりサンプリングが行われ、内蔵されたラボ機能で自動解析。
 技術的には現在のロボット工学を応用すれば、短期間で実現可能。

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⑵AIによるデータ分析と異常検知

1. AI解析
:微生物データを迅速に解析し、異常値や特定のパターンを検知するアルゴリズムを設計。

2. 異常値フィードバック
:異常が検出されると、自動で消毒措置が開始されるシステム(例:UVライトやオゾン発生装置の起動)と連動させる。

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①-②-3-⑶:水分・空気の管理に関する設計Ⅲ

①-②-3-⑶-α:水の使用とリサイクル

1. 現行のISSでの低水分調理技術
:ISSでは、調理用の水分を最小限に抑えた加熱調理や、
 水分を閉じ込めた食品包装を活用している。
 これにより、調理中の蒸発や水分の無駄を削減。

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①-②-3-⑶-β:空気の質の管理Ⅲ

1. 静電式や光触媒を利用した空気清浄機
静電式:
静電場を用いて粒子をフィルターに引き寄せて除去。

光触媒:
紫外線を用いて光触媒反応を起こし、
細菌やウイルスを分解する技術。

2. 酸素供給・二酸化炭素除去装置
:電解式酸素生成器
水を電気分解して酸素を生成。

:吸着式CO₂除去装置
固体吸着剤にCO₂を吸着させ、再利用時に加熱で分離。

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①-②-3-⑶-γ:湿度管理Ⅲ

1. デシカント式除湿装置
:湿度を吸着するデシカント(乾燥剤)を利用したシステム。
  使用後は加熱再生によって水分を回収可能。

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次回は、更に先へ進めます。
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