私は、公邸料理人時代…
といっても、今から5年以上前
ジュネーヴ時代に色々な自分なりの定義づけや
テーマ、自分と自分の料理について
文字通り”手探り”をしながら草をかき分け
砂漠の様に永遠に続く飲食界を
向かい風の中歩いていました。
そこでは、草をかき分けるため、
風を避ける為、砂丘を乗り越えるために
色々なものを自分に貼り付けてきました。
その中の一つであり
それ以外の事にも幅広くフレキシブルに触れる
言葉として、見つけ自分に課した。
いわば”異名”のような言葉遊びに過ぎないが
なにか、自分のイロとして帽子をかぶる様に
“再表現料理人”という
新しい定義づけを自分に課してみました。
今回は、その内容の一部を、
特に”再表現料理人”としてのわかりやすい部分を
簡単に箇条的に書いていこうと思います。
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①:既存の料理を自分の解釈で組み立て直す。
とはいえ、数年前に流行った
当たり障りもなく、 形だけ変えたような
「再構築」料理の様なものでもない。
②:既存の料理の歴史やストーリーを元に
今のこの時の環境で
”その場その時”に自分の立場だったら
どの様な料理を組み立て提供したかを表現する。
③:素材にフォーカスし、
その素材のルーツや生産者の意や思いを尊重し
その素材に、適した
調理法、調味料、盛り付け、組み合わせ、提供法
を模索する。
そこには、調理法や調味料に
和洋中などのジャンルもなく,尚且つ
可能であれば、その生産者や素材のルーツに関わる
伝統工芸品を使用し表現を高める。
④:今。皆さんが行っている「飲食」や「調理」を
どうやって、宇宙、メタバース内、
実生活の更なる最適化の上で、表現するか。
これは、私のYouTubeチャンネル内での
再生リスト[伊藤のヨタばなし]の中で
話している内容に一部触れるが
その様な新たなフェーズでの
「調理」や「飲食」の再表現。
⑤:新たな食材、新たな調理法、新たな提供法の模索
⑥:パーソナライズされた、その日その時、
テーマ、ロケーション、シチュエーション、
ストーリー…etc……
何か理由付けとその解釈
そして素材、料理を結びつけ表現する。
と、まぁパッと上げるだけでも
掠める内容は沢山ありますが
ニュアンスとしては、
伝わって頂けたのではないでしょうか?
この様な形で、一見
新しい定義で聞き慣れないプラカードを
掲げた料理人かもしれないが
「自由」の一言でも表せる。
だって、この広い飲食の世界で
正解やゴールなんて無いんですから。
「美食は進化し続けるもの。」でしょ?
ですよね?辻 静雄さん。
伊藤。
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